カリスマ・キャンパーの過去

あれは秋めき始めた昼下がりの事でした・・・。

 

 

わたしたちはお昼に用意したカレーライスを食べておりました。

『カレーは飲み物』

とウガンダ・トラさんの名言を自らも公言するカリスマキャンパーF氏。

その言葉通り、カレーを勢い良く「飲み込んで」いくのでした。

 

そんな穏やかな楽しいランチタイムを邪魔する虫が飛来・・・・アブです。

 

その大きさから知らない間に刺されてしまう事はありませんが、食事時にまわりをブンブン飛ばれては

たまったものではありません。

 

手や履いているサンダルで追い払うもののなかなか逃げていかないアブ。

 

右往左往する僕らの前でジプシー・キャンパーF氏が一振り。

 

 

その目の前に仰向けになって動かないアブ一匹。

F氏は何とも悲しげな顔でアブを亡き者にしたスプーンを握って立っておりました・・・・・。

 

「嗚呼・・・・・また殺生をしてしまった・・・・・」

 

 

 

あれは確か粉雪まう夜更けの裏小路での事でした・・・。

 

親の敵を討つべくビールケースが雑然と詰まれた薄暗く狭い通りに身を潜ませるF氏。

かじかむその手に握られているのは瓢箪徳利。

ぐいぐいと酒を煽り敵の姿が現れるのを待つのでした。

 

一刻程過ぎたところで見張っていた店から現れる「親の敵」。

F氏はおもむろに立ち上がり、千鳥足で近づいていくのでした。

すれ違いざまに肩をぶつける二人。

 

「ぶわか、野郎ぉ・・・」

 

と罵声を浴びた刹那、ただの酔っ払いにしか見えない動きからF氏はグニャリと上半身を翻し旋風脚。

その後も千鳥足で「敵」を追い詰めてゆく連続打撃・・・・。

その光景を見たもの全てが唖然とした表情で口を揃えて呟くのでした。

 

「す、酔拳だ・・・・・・」

 

 

それ以来、酒を断ったとの噂を持つ「功夫師範(カンフー・マスター)」F氏の来場する展示会はこちら。

 

キャンパルジャパン試泊・展示会&設営撤収説明会

 

 

ちなみにスプーンを持つその姿に「永遠のお師匠さん『スー・ファチー』」を重ねた事は言うまでもありません。

 

 

ちなみにこの部分はわたくしの妄想となっておりますのでご了承ください。

【文と絵:daichang】
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